私が小さかったころ 家の前には大きな国立病院があった。そこの広い敷地には看護学校もあり若いはつらつとした看護婦さんの卵がいつもみんなで歌をうたいながらあるいている。動物実験の棟もありそこにはモルモットがいっぱいいて若いお医者さんがビリヤードをやっていた。一番奥にはもう一つ開いたのを見たことのない門がありそこは感染症の病棟だった。赤痢が流行っていた時代だった。病院の中も遊び場だった。外来病棟の二階の踊り場には ガラスケースがあって その中にはそれは素晴らしい病院全体の建物の見事なミニチュアがかざられているのだ。それを見るたび何百回でも胸はときめく。
そして 近所の子供たちにとって一番の場所は敷地内にあるはらっぱなのだ。ただ草が生えているだけの空き地たけど、なんと豊かなところだろう。歩くたびに四方にバッタは飛び出し そらはあおく草いきれ。何にもなくても青空とすべてがあった。大好きなはらっぱ。一日中そこで遊びまくってた日々は今でも宝物のように燦然と輝いているのだ。
二人乗りを初めてした時のあぶない話
同じ市内には競輪場があったので、 競輪選手もけっこう近所に住んでいた。 やこちゃんのパパも競輪選手。 競輪選手は毎日お風呂に入るしオロナミンCを飲むのだ。 うちは1週間に3回だったし、 大村コンのオロナミンCはいちどものんだことがない。 近所ではやこちゃんのパパ以外はだれも飲んだことがない。 やこちゃんのうちには表彰状がいっぱい飾ってある。 鴨居の上にいくつも並んでいる。競輪で優勝したらしい。 だからやこちゃんも運動神経がいいのだ。
やこちゃんはと私は同じ歳でいつもいっしょにあそんでいる。ある晴れたうららかな午後やこちゃんと初めて二人乗りをすることになって すぐ前の国立病院でのりまわした。運動神経のいいやこちゃんだが さすがに後ろに乗っているのは重くて子供用自転車はぐらぐらしながらはしりだした。後ろに乗っている私は必至で背中にしがみつくが 砂利道はぐらぐら 段々慣れてきて スピードがぐんぐん上がってきたその時 なんと二人乗りの子供用の自転車は 血液銀行の階段をあの小さな車輪であり得ないことに ふたりをのせたまま駆け上り ふたりを乗せたままガタガタと階段を駆け下りた。あーーあぶなかった!!
あんな階段 子供自転車でのぼっちゃうなんて信じられないでしょ?しかも二人乗りで!!!
忘れられない凄い体験アニメにしたから 見てね
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